【最長片道切符の旅#22】首都圏の路線を乗り継ぎ、関東を縦断
最長片道切符の旅22日目。本日は2023年4月20日(木)。千葉県の木更津駅から旅をスタートしていきます。
(最長片道切符の旅の概要はこちらからご覧ください)
この日の旅程は下記の通りです。
【旅程: 最長片道切符の旅22日目(当初の予定)】
■ 木更津駅 (8:53発)
↓ 内房線 普通
■ 蘇我駅 (9:24着/9:36発)
↓ 京葉線 快速
■ 東京駅 (10:18着/10:32発)
↓ 中央本線(中央線快速) 快速
■ 西国分寺駅 (11:20着/11:25発)
↓ 武蔵野線 普通
■ 武蔵浦和駅 (11:51着/11:58発)
↓ 東北本線(埼京線) 快速
■ 大宮駅 (12:10着)
■ さいたま・大宮観光
・ 造幣局さいたま博物館
・ 昼食
・ 武蔵一宮 氷川神社
■ 大宮駅 (15:51発)
↓ 高崎線 特快
■ 高崎駅 (17:04着)
前日は外房線・内房線で房総半島を一周していましたが、残りの部分を片付け、再度首都圏のあちこちを経由し、最終的に群馬県の高崎駅まで行きます。実際の最長片道切符上のルートは高崎駅の一駅手前、倉賀野駅までで、倉賀野・高崎駅間は最長片道切符のルート外となります(高崎駅は17日目に通過済み)。
また、都道府県につき最低1箇所の観光を行っているため、埼玉県の大宮駅で途中下車し観光を行っていきます。ちなみに、あえて鉄道ファンには忖度しない場所に行きますのでご了承ください。
いきなりハプニング
それでは木更津駅から旅をスタートしていきます。木更津を8:58に出発する普通列車の千葉行きに乗るつもりで、駅にやってきましたが、改札口の電光掲示にないではないか。「まあ一旦いいか」と思い、改札口を通過すると列車の発車していく音が聞こえてきます。嫌な予感がして確かめると、本当の出発時刻は8:53であることが発覚。やってしまいました。次の列車は9:06。
この後のスケジュールはかなり詰め詰め。関東近郊なので致命傷までにはなりませんが、あまり遅くなると帰宅ラッシュに巻き込まれることになるので、遅れは最小限にしたいところです。ちなみに、普通に一本後の列車で乗り継ぎを進めて行くと途中の大宮に着く頃には当初の計画より30分遅れになります。そうなると、ちょっと話が違ってくるような。ということで、この遅れをいかに少なくするかが鍵になりそうです。もちろん、当然ルートは一切変えないで行きます。
【9:06発/9:36着】 房総半島一周のラスト、内房線で蘇我へ
とりあえず、後続の列車である快速の逗子行きに乗車します。15両編成の長編成です。前日は安房鴨川方面から来ていますが、ひたすら2両編成の列車で北上してきているので、都会に戻ってきた実感がします。
木更津駅を出発すると次の巌根駅のみ通過。その後は千葉駅まで各駅に停まって行きます。快速列車ではありますが、内房線内では快速らしからぬ走りをします(速度はそれなりに速いのですが)。内房線の木更津以北については海が近い一方、車窓からは海が見えません。ただし、袖ヶ浦・姉ヶ崎間では進行方向左側に工業地帯が見えるため、臨海部を走っていることが実感できます。
途中の五井駅は小湊鐵道との乗換駅。小湊鐵道は古い車両や設備を使い続けていることで有名な鉄道会社。JRのホームに隣接して、小港鉄道のホームがありますが、やはりそこだけ時代が止まっているように見え、にわかながらノスタルジックな雰囲気を体感できます。
木更津駅から乗車すること30分、蘇我駅へ到着。ここで下車します。
【10:02発/10:37着】 京葉線の救世主現る、いざ東京駅へ
蘇我駅で京葉線に乗り換えます。当初の計画上では京葉線の快速に乗車しようとしていましたが、案の定間に合わず…。次の列車は15分後でしかも各停です。これだと東京駅に着くタイミングで相当遅れが出ます。ところが、運よくその後続の列車が京葉線回りの特急わかしお号。これに乗ると先行の各停(乗る計画だった快速の後続列車)を追い抜くだけでなく、終点の東京駅までノンストップで行ってくれます。しかも、これに限らず、ギリギリではあるものの、東京駅で中央線の中央特快に乗り換えることができそうなこともわかりました。「もうこれしかないでしょ」ということで、特急に課金することに。出費面で少し覚悟したものの、蘇我・東京駅間は510円(自由席)で良心的。これがうまくいくと、大幅に計画上の旅程に近づけそうです。
蘇我駅で特急券を購入し、特急わかしお8号の東京行きに乗車します。この時点で計画より26分遅れです。時刻的に朝ラッシュが終わっているので、そこまで混んでいないかと思っていましたが、蓋を開けてみると、自由席の窓側はすべて埋まっているようでした。通路側は空いているものの、さすがに通路側では撮影に差し支えるのでデッキで立つことに。ちなみに、指定席は窓側を含めて比較的空きが見られました。
京葉線からの車窓ですが、何よりも沿線の建造物のスケールがでかいのが最大の特徴です。というのも、京葉線沿線のほとんどは東京湾を埋め立てて造成された新しい土地から成っています。その土地は京葉工業地域の一部として、各企業の工場や物流センター、ほかにも巨大なショッピングモールやニュータウンなどに利用されているため、東京近郊とは思えないような車窓が長時間に渡り広がります。
海浜幕張駅付近では幕張メッセを中心に、高層ビルが林立する近未来的な景色、しばらく進んだところに国内最大級といわれるイオンモール幕張新都心、この近くには2023年3月に開業したばかりの幕張豊砂駅があります。そして、南船橋駅付近ではこれまた国内最大級のららぽーと東京ベイ、市川塩浜駅付近はアマゾンの倉庫が立地します。また、これらに留まらず、舞浜駅ではいわずと知れた東京ネズミーリゾート、葛西臨海公園駅付近では高さ117mを誇る大観覧車を持つ葛西臨海公園など、車窓の特徴をあげると枚挙に暇がありません。
また、人工物に限らず、東京湾に近い土地柄、途中で渡る川のスケールも大きく、二俣新町・市川塩浜駅間で渡る江戸川や、葛西臨海公園・新木場駅間で渡る荒川など、自然の景色も(といっても人間の手がふんだんに加わっているだろうが)見応えがあります。
潮見・越中島駅間でトンネルに入ると、京葉線の旅の終盤。まもなく、終点の東京駅へ到着します。人目を気にせずに車窓を楽しめる特急課金は正解でした。すっかり旅行気分となっていましたが、計画からの遅れを取り戻すために特急に乗っていたのです。東京駅に着くころには計画からの遅れ時分は19分まで縮まっていました。そして、東京駅に着いた瞬間、勝負が始まります。
【10:45発/11:30着】 中央本線(中央線快速)で西国分寺駅へ
京葉線経由の特急わかしお号で東京駅へ到着。東京駅では中央本線(中央線快速)へ乗り換えます。先述の中央特快の列車に狙いを定めます。京葉線と他のJRの路線はホームが離れており、標準的な乗換時間は12分といわれています。ターゲットの列車は10:49のため、乗換時間は標準的な乗換時間と同じ12分。全くバッファーがありません。そのため、少し急いで行きます。安全に気を使いながらも競歩をするくらいの意気込みで東京駅を歩き、8分で中央線ホームへ到着。ギリギリ電車に乗り込むことができました。
車窓左側に広がる丸の内の風景。首都圏在住の自分にとって、日常生活で時折通る際は何とも思いませんが、純粋な旅行で使っているいま、しっかり眺めるとやはりこの光景は絶景に思えます。まるで乗り換えに間に合ってその勝利を具現化したかのような。さて、列車は新宿駅へ到着。新宿の超高層ビル街は全国的にも有名ですが、超都会。一方で、昭和の雰囲気のある飲み屋街(具体的にはション●ン横丁、いや、思い出横丁のこと)も駅近くにあり、車窓からは近未来と昭和が同居する面白い景色が広がります。
話は変わり、東京駅乗車時点ではすっかり目当ての中央特快に乗車しているつもりでしたが、中野駅出発後に中央特快ではなく、快速列車に乗っていたことをアナウンスで初めて気づきます。どうやら、わずかに出発が遅れていたようで、乗ろうとしていた中央特快に先行する快速列車に乗車していたようでした。車掌さんの案内放送により、三鷹駅で中央特快に接続することがわかり、すかさずその中央特快に乗り換え。さらに、国分寺駅で先行する快速に追いつくため、再度快速列車に乗り換え、西国分寺駅へと向かいました。バリエーション豊かな列車種別と、高密度運転はさすが都会ならではです。また、途中で列車は遅れを取り戻していたらしく、ほぼ定刻で西国分寺駅へ到着。これらのおかげで、この時点で計画からの遅れ時分は10分まで縮まりました。
【11:35発/12:01着】 武蔵野線で武蔵浦和駅へ
西国分寺駅では武蔵野線へ乗り換えて武蔵浦和駅へ行きます。西国分寺には中央本線と武蔵野線が乗り入れており、どちらも東京行きの列車が来ることで有名です。中央本線の方が格段に所要時間が短いですが、お互いにラインカラーがオレンジ色なので、一見さんであったり、酔っ払ったりしていると間違えそうです。ちなみに、今回乗車したのは南船橋行きでした。
列車は西国分寺駅を出発。しばらくトンネル区間が続きますが、新秋津駅手前の明かり区間では車窓左側にJR東日本八王子支社の八王子総合訓練センターがあり、訓練用の駅と209系の訓練車両を見ることができます。ちょうどこの時も模擬の踏切のところに、数名の社員さんが立っている姿が見え、ちょうど訓練中の様子でした。
新秋津駅を出発すると埼玉県へ入ります。北朝霞・西浦和駅間では荒川を渡ります。武蔵野線は埼玉県内で荒川を渡る数少ない路線。ほかに荒川を渡る路線は川越線のみで、荒川を中心に県が分断されているといわれています。埼玉県内は基本的に住宅街の中を走りますが、荒川周辺に関してはのどかな景色が広がります。そして、東北新幹線と東北本線(埼京線)の高架が見えると、列車はまもなく武蔵浦和駅へ到着です。
【12:07発/12:19着】 東北本線(埼京線)で大宮駅へ
武蔵浦和駅では東北本線へ乗り換え、大宮駅へ向かいます。ここでいう「東北本線」とはいわゆる「埼京線」のこと。埼京線は旅客案内上の通称の路線名であり、正式には大崎・池袋駅間は山手線、池袋・赤羽駅間は赤羽線、赤羽・大宮駅間は東北本線の支線という扱いとなっています。
ご存知の方も多いと思いますが、赤羽以北は東北新幹線と並走しており、かつ、高いところを走るため見晴らしが良いのが特徴です。北与野駅を過ぎると、新幹線の線路から離れ、地下へ入り、大宮駅へ到着します。
千葉県内から続けてきた遅れの取り戻しは10分遅れという結果に。先ほどの通り、蘇我駅で普通に1本後続の列車に乗っていたら今頃は30分遅れとなっていましたが、それを思うとまずまずの結果だったと思います。
【12:19-16:11】 鉄道博物館だけじゃない!大宮を散策
それでは大宮周辺を観光していきます。この記事の読者であれば、大宮といえば鉄道博物館を連想されると思いますが、今回は行きません。まずはむしろ、鉄道博物館とは逆方向、東北本線(京浜東北線)でさいたま新都心駅へ移動します。ちなみに、いわゆる「京浜東北線」も旅客案内上の路線名称で、大宮・東京駅間は東北本線、東京・横浜駅間は東海道新幹線、横浜・大船駅間は根岸線でもはや、京浜東北線の区間ですらもありません(京浜東北線は大宮・横浜駅間を指します)。またまたちなみにですが、今回の乗車については最長片道切符のルート外のため、別途運賃を支払って乗車しています。
それではさいたま新都心駅で下車。東口から歩くこと15分、「造幣さいたま博物館」に到着です。造幣さいたま博物館は造幣局さいたま支局にある博物館で、造幣局で作られた貨幣や勲章などの展示を行っているほか、その製造工程や歴史について学ぶことができます。また、造幣局の工場見学も行っており、予約不要、そして全館無料というコスパのよいスポットです。
実際に入ってみると、思った以上に守備範囲が広く、我々が日常でよく使う通常貨幣だけでなく、コレクション用の貨幣や記念硬貨、そして、国民栄誉賞などの勲章、オリンピックやパラリンピックのメダルなどの製造も行っているほか、貴金属品の鑑定なども行っているようです。また、展示品としては国内最初の貨幣といわれる和同開珎や富本銭をはじめ、歴史上の貨幣も多く収容されていました。
展示物が多かったため、今回は貨幣を中心に見てきましたが、例えば、通常貨幣の製造工程は以下となるようです。
① 溶解: 銅・ニッケルなどの貨幣材料を電気炉で溶かし鋳塊をつくる(この時点ではまだ大きな塊)
② 圧延: 加熱して鋳塊を延ばし、常温に戻して貨幣の厚みにする
③ 圧穿: ②を貨幣の形にくり抜く
④ 圧縁: ③の円形の周りに縁をつける
⑤ 焼鈍・酸洗浄: ④を加熱して柔らかくして、洗浄し油を落とす
⑥ 圧印・検査: 表裏に模様をつけたり、ギザをつけ、検査をし、不合格品を取り除く
⑦ 計数・袋詰め: 数を数えて袋詰めにする
これらの工程に基づいた工場見学が行われており、機械や人を総動員して、貨幣が作られていることを学べます。見学時は稼働していないラインがいくつかありましたが、上記⑥の圧印の箇所は稼働しており、なかなか興味深かったです。今回見学したラインはコレクションを主目的にした貨幣(プルーフ貨幣)のラインを見ましたが、圧印自体は機械が行うものの、その完成品を人が一枚一枚見て検査を行っているのです。相当細かい仕事で、集中力も要求されると思うので、大変そうです。勲章作りに関しても見学が可能で、色付けなどの工程は人が行っており、すべて機械化しているわけではないということがわかりました。これぞ職人の仕事です。
館内の展示や見学のボリュームが非常に多いため、紹介しきれませんが、全体的な感想として、個人的にはいままで行った博物館の中でもトップクラスに面白いと思いました。貨幣という身近なものながらも、全然意識していない深層まで知ることができ、貴重な経験になりました。これで無料なのはすごいことです。さいたま造幣博物館は休日も会館しているものの、工場が稼働しているのは平日のみなので、ライブ感あふれる工場見学をするにもぜひ平日に休みをとって訪れてみることをお勧めしたいです。
それではさいたま造幣博物館を後にし、一旦、さいたま新都心駅の方へ戻ったうえで、さらに今度は徒歩6分。「武蔵一宮 氷川神社」の参道入口へやってきました。「一の鳥居」という鳥居が目印ですが、訪れた時はちょうど工事中でした。なぜ参道入口から取り上げているかというとこの氷川神社、参道の距離が日本一長く、その長さは約2kmに及ぶからです。さいたま新都心駅から北方向に行ったところに参道入口があり、そこからさらに北方向に歩き、神社の境内は大宮駅よりもさらに北東方向、東武野田線の北大宮駅(大宮駅の隣の駅)付近にあります。つまり、おおよそ参道だけで2駅近く歩くことになり、その距離の長さがわかることと思います。今回はその参道を歩き倒して、境内の方まで向かいます。
大宮、あるいはさいたま新都心の付近はさいたま市の中心付近ということもあり、周囲は中層のマンションやオフィスビル、商業施設や一般住宅などで栄えていますが、参道はケヤキ並木となっており、この空間だけは少し周りとは異なった雰囲気を覚えます。実際、4月にもかかわらず、気温は25℃を超えていましたが、参道は日陰になっており涼しいです。
とりあえず、参道の半分まで到達。この時、時刻は既に14:30を回っていたのでお昼にすべく、参道を一旦離脱します。そして、大宮駅の方向に歩き、たどり着いたのは「うな鐵 大宮店」。店名の通り、うなぎのお店です。遅めのお昼なので、軽めにうな丼を注文。今回は注文しませんでしたが、うな鐵さんは串焼きもあり、レバやヒレ、カブトなどといった貴重な部位のラインナップもあるようです。
少し意外ですが、同じさいたま市の浦和はうなぎの蒲焼の発祥の地。江戸時代の頃、浦和周辺は沼地で、そこで獲れたうなぎを行楽客に振舞ったのがきっかけと言われています。その影響で、浦和には多くのうなぎ料理店がひしめいているそうです。そんなわけで、うなぎをチョイスしたのです。
肝心なうな丼の味ですが、表面は「焼き」が入っておりパリっと、中身はふっくらとしており美味しかったです。また、タレがそのおいしさを助長します。タレがかかったごはんも最高。半分食べたところで山椒も追加します。わずかな痺れが加わり、よいアクセントでした。価格は1,480円。身は一切れだけですが、気軽にうなぎを食べるにはよいかと思います。もちろん、うな重の松竹梅もあるので、グレードに応じてふんだんにうなぎを堪能することも可能です。
それでは参道に戻り、歩き続けます。参道に戻るとまもなく、「二の鳥居」が見えます。そして、しばらく歩くと「三の鳥居」へたどり着きます。ここから先が本格的な境内となります。三の鳥居から少し歩いた先にある「楼門」をくぐると、ついに氷川神社の拝殿に到着します。武蔵一宮氷川神社は東京都・埼玉県・神奈川県に分布する約280社の氷川神社の総本社とされており、その歴史は2000年以上にも及ぶらしいです。
また、この氷川神社は「大宮」の地名の由来であり、氷川神社が「大いなる宮居」と称えられたことからきます。実際、あまり神仏を信じない自分ですらも、参道を含め、外の世界からこの空間だけ独立している、いわば別世界のような感覚がありました。大宮のランドマークだけあり、来訪者も多いですが、鳥居の前では(肌感ですが)95%以上の人がお辞儀をしている様子で、やはりこの神社が持つ影響力を感じることができました。
本当は、神社内はほかにも見るべきところはあるのですが、予定していた列車の時刻が迫っており、今回はこの辺で切り上げ、大宮駅へ戻ることにしました。ちなみに、氷川神社へは大宮駅東口から徒歩18分のところにあります。
【16:11発-17:32着】 グリーン車でのんびり、高崎線で高崎駅へ
それでは大宮駅へ戻り、最長片道切符のルートに沿って移動を再開していきます。本日最後の列車、高崎線で高崎駅へ向かいます。
当初は15:51発の特快を狙っていましたが、なんだかんだで観光時間が押してしまい、それより2本後の普通 高崎行きに乗車することに。早い種別、かつ、ギリギリラッシュに巻き込まれないかと思われるラインを狙いましたが、この時には既に学生さんの帰宅時間帯に突入しており、ホームはそれなりに混んでいました。そこで、今回はグリーン車へ課金することに。首都圏の在来線のグリーン車は2階建てですが、荷物持ちのため、荷棚のある中層階(車端部にある上階でも下階でもない箇所)を狙います。
定刻通り、列車が入線。中間駅からの乗車ではありましたが、ちょうど降りる方がいたため、無事に中層階の窓側に着席ができました。大宮観光でかなり歩いたので、しばしの間、休んでいくことにします。
と思ったのですが、通路を挟んだ座席の窓側にいるおじさんの行動が少し気になり…。独り言をそこそこ大きい声で言ったり、くちゃくちゃ音を立ててものを食べたり、堂々とげっぷしたり、大きなあくびをするなど。こういう人もグリーン車に乗ってくるのかと思いながらも、結局寝始めたので席を移らず乗車を続けることに。
高崎線内の車窓は住宅街と田園風景の繰り返しといった感じで、特段大きな特徴はないかなと。一方で、県内唯一の免許センターがある鴻巣、日本一暑い熊谷、深谷ねぎの生産地である深谷など、経由する街自体は特色のある町が多い印象です。
神保原・新町駅間で渡る神流川(かんながわ)の鉄橋で、群馬県へ。そして、新町・倉賀野駅間では八高線の線路が合流し、その後、烏川の鉄橋を渡ります。この鉄橋はゴルフ場の真ん中を突っ切るところに線路があり、車窓からゴルフ場の様子が見える少し珍しいスポットです。
そして、列車は倉賀野駅へ到着します。本来はここで乗り換えをするところですが、そのまま乗り越し、終点の高崎駅まで行きます。高崎車両基地、そして、合流する上信電鉄の線路の間を通り、終点の高崎駅へ入線します。
【19:10-19:40】 群馬名物、水沢うどんを食する
それでは本日の最終目的地、高崎駅へ到着です。ホテルにチェックインし、夕食を出かけます。今回は高崎駅の駅ビル「高崎モントレー」にある「水香苑」さんに立ち寄ります。こちらは群馬名物の水沢うどんのお店で、うどんの自家製麺、群馬県産の食材にこだわりをもっているようです。
今回はお店がおすすめするラインナップの一つである「水香苑天ざるうどん」を注文。ざるうどんに天ぷらがついてきます。また、つけ汁は醤油だれとごまくるみだれの2種類があります。追加料金で2種類頼むことも可能だったので、今回は贅沢に2種類でいきました。
一式が到着。使っている食器がおしゃれで見た目に気を遣っていることを窺わせます。そして、水沢うどんはつるっとしたのど越しで爽快感があります。醤油だれはスタンダードで普通に美味しく、ごまくるみだれはさらに美味しく、意外と相性の良さに気づかされました。普段はオーソドックスなものしか食べない自分ですが、これは病みつきになりました。天ぷらについてはかぼちゃ・ピーマン・なす・まいたけ・海老の5種類に、抹茶・海鮮・ゆずの3種類の塩が付いてきます。衣は薄くサクッとしており、具材はジュ―シー、かぼちゃはほくほくしていました。
それでは全体的に慌ただしかった一日ですが、本日の旅程はこれにて終了です。計画からの時刻変更が多かったので、実際の予定も以下に記載しておきます。ご興味がある方はぜひ。それではお疲れ様でした。
【参考】実際の旅程
【旅程: 最長片道切符の旅22日目(実際の旅程)】
■ 木更津駅 (9:06発)
↓ 内房線 普通
■ 蘇我駅 (9:36着/10:02発)
↓ 京葉線 特急わかしお8号
■ 東京駅 (10:37着/10:45発) ※東京発は3分遅れ
↓ 中央本線(中央線快速) 快速
■ 三鷹駅 (11:19着/11:21発)
↓ 中央本線(中央線快速) 中央特快
■ 国分寺駅 (11:27着/11:29発)
↓ 中央本線(中央線快速) 快速
■ 西国分寺駅 (11:30着/11:35発)
↓ 武蔵野線 普通
■ 武蔵浦和駅 (12:01着/12:07発)
↓ 東北本線(埼京線) 各停
■ 大宮駅 (12:19着)
■ さいたま・大宮観光
・ 造幣局さいたま博物館
・ 昼食
・ 武蔵一宮 氷川神社
■ 大宮駅 (16:11発)
↓ 高崎線 特快
■ 高崎駅 (17:32着)
【YouTube】