【最長片道切符の旅#23】(懺悔あり)乗換回数1日で10回以上、首都圏の鉄道を乗り降りしまくる

最長片道切符の旅23日目。本日は2023年4月21日(金)。群馬県の高崎駅から旅をスタートしていきます。
(最長片道切符の旅の概要・ルールはこちらからご覧ください)

【旅程: 最長片道切符の旅23日目(当初の予定)】
■ 高崎駅(7:54発)
↓ 八高線 普通
■ 高麗川駅 (9:34着/10:08発)
↓ 八高線 普通
■ 拝島駅 (10:34着/10:36発)
↓ 青梅線 快速
■ 立川駅 (10:48着/10:53発)
↓ 南武線 快速
■ 武蔵小杉駅 (11:25着/11:35発)
↓ 東海道本線(支線)(横須賀線) 快速
■ 品川駅 (11:44着)
・ 昼食
■ 品川駅 (12:55発)
↓ 東海道本線 普通
■ 川崎駅 (13:04着/13:09発)
↓ 南武線 各停
■ 尻手駅 (13:11着/13:13発)
↓ 南武線(支線) 普通
■ 浜川崎駅 (13:20着/13:34発)
↓ 鶴見線 普通
■ 鶴見駅 (13:47着/13:54発)
↓ 東海道本線(京浜東北線) 各停
■ 横浜駅 (14:04着)
■ 横須賀観光
 ● 横浜駅 (14:12発)
 ↓ 京急本線 特急
 ● 汐入駅 (14:38着)
  ・ YOKOSUKA軍港めぐり
  ・ どぶ坂通り
  ・ 記念艦三笠
 ● 横須賀中央駅 (17:32発)
 ↓ 京急本線 普通
 ● 京急田浦駅 (17:39着)
  ・ 旧海軍工廠造兵部 造兵部本館
  ・ 長浦地区旧海軍遺構めぐり
 ● 田浦駅 (19:14発)
 ↓ 横須賀線・東海道本線(横須賀線) 普通
 ● 横浜駅 (19:55着)
■ 横浜駅 (20:02発)
↓ 根岸線 各停
■ 関内駅 (20:07着)

旅程を見る限り、相当長丁場になりそうですが、実際のところ、そこまでもなく、一日あたり平均で200km以上で移動しているところ、本日の移動距離は162.1km(ルート内のみ:倉賀野~関内)に過ぎません。本日のルートのうち、神奈川県東部はかなり鉄道網が充実かつ複雑なため、その関係で何度も乗換を強いられます。ちょこまかと乗換が忙しい割にはあまり距離が稼げないので、正直なところ、やや煩わしいルートではありますが、乗り間違いをしないように注意しつつがんばります。

尚、八高線の最初の区間、高崎・倉賀野駅間は最長片道切符のルート外となり、倉賀野より最長片道切符のルートに復帰します。また、横浜駅で神奈川県内の観光のために途中下車をします。

【7:54発/10:33着】区間によって性格の違う八高線で拝島駅へ

高崎駅からは八高線 高麗川行きの普通列車に乗車します。車両はキハ110系気動車の2両編成。ラッシュの時間帯のため、通勤・通学客で席は満席、都心のラッシュほどではないにせよ、立ち客も数十人見られます。

高崎駅
高崎駅

高崎駅を出発すると右側には上信電鉄の車庫が見え、かつてJRで活躍していた元107系の車両が見られます。上信電鉄に限った話ではありませんが、JRを引退した車両が新天地で再び活躍する様子を見ると鉄道ファンとしてはホッとさせられます。

隣の倉賀野駅から最長片道切符のルートへ復帰します。ここから高崎線の線路と分かれて八高線の線路へ入ります。とはいえ、しばらく並走が続き、完全に方向が分かれる前に到着する駅が北藤岡駅。ここで車内にいた3割くらいの乗客が一気に下車していきました。高崎線も並走しているので、高崎線からの乗降も可能になれば、もう少し便利になるとは思います。実際、そういう要望も出されているようですが、やはり採算が合わず、実現には至っていないようです。北藤岡駅を過ぎると完全に高崎線と方向が分かれ、次の群馬藤岡駅でも多くの降車が見られました。結果、車内は高崎駅出発時の半分くらいに。

群馬藤岡・丹荘駅間で神流(かんな)川の鉄橋を渡り、群馬県から埼玉県へと入ります。ここからは基本的に里山の風景が広がる区間になります。しばらく首都圏の主要路線に乗り続けてきたこともあり、のどかな風景が心の癒しになります。

神流川
神流川(群馬藤岡・丹荘駅間)
丹荘駅の使われなくなったホームに残る跨線橋跡
丹荘駅の使われなくなったホームに残る跨線橋跡

今更ながら、八高線は路線名が表すように、東京都の八王子駅から群馬県の高崎駅を結ぶ路線です。しかし、同一の路線として一貫性はあまりない路線で、途中の高麗川駅を境に運転系統も変わり(八高線に沿って高麗川を越える場合は乗換が必要)、体感としても大きく雰囲気が異なってきます。いま乗車している高麗川・高崎駅間は関東でも珍しくローカル線の雰囲気があり、非電化で、1-3両編成の気動車が行き来するのが特徴です。寄居駅・小川町駅・越生駅のように他路線との乗換駅はあるものの、ホームの設備も接続路線と比べて、貧相に見え、最低限の設備投資で運行されている路線であることがわかります。とはいえ、そこは関東なのか、ラッシュを過ぎた時間であっても、ボックス席はほぼすべての箇所で半分程度埋まる程度の人数が乗車しており、まったく利用されない路線ではないこともわかります。

寄居駅
寄居駅。ほかに秩父鉄道と東武東上線が乗り入れる。
明覚駅
明覚駅

乗車すること約1時間40分で終点の高麗川に到着。ここで、続きの区間を行く八王子行きに乗り換えます。ある程度、高麗川駅での接続は考慮されているようですが、今回利用した時間帯に関しては接続がよくなく30分以上の待ち時間が生じます。

高麗川駅
高麗川駅
キハ110系気動車
キハ110系気動車(高麗川・高崎駅間を運行)
209系電車
209系電車(八王子~高麗川~川越駅間で運行)

車窓のハイライトはやはり横田基地。金子・箱根ヶ崎駅間で東京都へ入り、その次の区間、箱根ヶ崎・東福生駅間で横田基地が車窓から見られます。横田基地はアメリカ空軍と航空自衛隊の敷地で、敷地内には横田飛行場の滑走路があります。場所によっては横田基地の真ん中を突っ切るような形で線路が敷かれており、一般人が入れず、かつ、実質アメリカの飛地のような基地内の様子を見られる貴重なビュースポットの役割を果たしているといって過言ではないでしょう。

横田基地の車窓

ようやく八王子行きの列車が到着。車両は209系電車です。高麗川駅からは電化区間となるため、路線の雰囲気が変わってきます。また、八王子方面発着の八高線は川越線の川越駅まで直通運転を行っており、今回乗車した列車も川越駅始発の列車です。

【10:36発/14:04着】 東京都・神奈川県の鉄道を忙しく乗り回し横浜駅へ

八高線で拝島駅へ到着した後は小刻みな移動が多くなってきます。あまりにも細かい箇所があるため、観光で途中下車する横浜駅まで一括りで扱います。

拝島駅
拝島駅

拝島駅からは青梅線に2分でせわしなく乗り換え、立川駅まで乗車。その後も、南武線に5分接続で乗り換えます。日中の南武線では1時間に2本の間隔で快速列車が運行されており、その貴重な快速列車に乗車しました。南武線の快速は比較的速達性があり、武蔵小杉までであれば約10分、終点の川崎駅までであれば約15分と、時間の節約になります。特に、立川・分倍河原駅間では途中4駅もすっ飛ばすので、乗車していて爽快感があります。まあ、途中から混雑するのが玉に瑕なのですが。

青梅線車内から見た立川駅
青梅線車内から見た立川駅

南武線で武蔵小杉駅へ到着し、再度乗り換え。ここからは横須賀線こと、東海道本線の支線(こちらが正式な路線名の呼称)に乗車します。武蔵小杉駅における南武線と東海道本線の乗換はやや不便で約500m歩くことになります。東海道本線の武蔵小杉駅はあらゆる系統の列車が来るカオスな場所ですが、今回は品川駅へと向かいます。乗車したのは横須賀線・総武快速線系統の君津行き。車両は近年導入され、首都圏の鉄道風景に馴染みつつあるE235系です。E217系ではいかにも後ろの車両を引っ張るのが大変といわんばかりの様子でゆっくりと加速していくのが特徴でしたが、E235系の加速はまさに軽やかの一言に尽きます。西大井・品川駅間はジャンクションになる場所が多く、まずは旧・蛇窪信号場で大崎方面の線路と品川駅への線路へ分かれます。湘南新宿ラインなどの系統はここを大崎方面に行くのに対し、横須賀線・総武快速線系統は品川方面へ進みます。そして、次のポイント、旧・目黒川信号場では山手貨物線の線路に合流し、品川方面へ至ります。その横には山手線(旅客線)の線路、そして、東海道新幹線の線路もあるなかなかの鉄道スポットを走ります。

武蔵小杉駅
武蔵小杉駅
横須賀線・総武線快速系統を走るE235系電車
横須賀線・総武線快速系統を走るE235系電車

それでは品川駅へ到着。この時点でお昼前だったため、ここで昼休憩に。品川駅は改札内の駅ナカが充実しているため、移動中にサクッと休憩ができる貴重な場所のひとつです。今回は改札内のecuteにある「ぬる燗佐藤 御殿山茶寮」にて江戸切子そばと野菜天丼のセットを頂くことに。そば自体は細いのど越しのよい麺。そして、そばつゆはやはり江戸前らしく濃い目。素朴ですがこれはこれでおいしいです。また、野菜天丼は天つゆがかかっており、天ぷらとはもちろん、このつゆでごはんもおいしく食べられます。筆者が都内在住なので、旅気分はあまりないものの、久しぶりに東京に戻って来られ、どこか安心する味でした(本当は一旦自宅に帰れればよいのですがそんな時間はなく)。

品川駅
江戸切子そばと野菜天丼
江戸切子そばと野菜天丼

店内は都会の平日の昼らしくビジネスの中心でほぼ満席でしたが、入店から退店まで30分もかからず。混んでいても早く食事にありつけるのはやはりオフィス街の品川らしいなと。混雑が予想されることと、後々の接続を考慮して、品川での昼休憩に約1時間10分を見込んで計画していましたが、かなり早く用が済みました。後々の接続を考えると、途中で待ちぼうけを喰らいそうではあるものの、これ以上品川駅にいてもあれだと思い(カフェとかで無用にお金を消費することにつながるので)、移動を再開することにしました。

次に乗車するのは東海道本線。川崎駅まで行きます。正式な路線名をベースに「東海道本線」というと、候補として、いわゆる京浜東北線も上がりますが、いわゆる(系統名としての)東海道本線を選択。そのため、川崎駅は隣駅となります。京浜東北線系統しか停車しない大井町・大森・蒲田の3駅を華麗にスルーし、多摩川を通過。同時に神奈川県へ入ると、あっという間に川崎駅へ到着です。

東海道線のE231系電車
東海道線のE231系電車(川崎駅にて)

川崎駅では南武線に乗り換えをします。区間上では重複はしないものの、路線としては本日二度目の登場です。各駅停車に乗車し、隣の尻手駅で下車。尻手からは南武支線に乗り換えます。この南武支線が首都圏では比較的不便な路線で、運行本数は日中の場合、40分間隔です。そのため、接続を気にせずに乗りに行くと尻手駅で待ちぼうけを喰らうことになります。今回、南武支線に乗車するにあたって、接続を考慮に入れて、「いい感じ」に計画を立てていましたが、先ほどの昼休憩の上がり時間を早めたことで見事に20分以上の待ち時間となってしまいました。

南武線のE233系電車
南武線のE233系電車(川崎駅にて)
尻手駅の南武線の駅名標
尻手駅の南武線の駅名標
尻手駅の南武支線の駅名標
尻手駅の南武支線の駅名標
尻手駅を通過する快速列車
尻手駅を通過する快速列車

ようやく、南武支線の列車が入線。車両は205系電車で、いまや首都圏で乗れる貴重な国鉄型車両のうちの一編成となってしまいました(本記事投稿時点の23年11月現在、E127系の運用がメインとなっています)。205系電車はかつて山手線で運用に就いていた車両で、前面こそ当時からデザインが変わりましたが、側面や車内は往年の雰囲気が残っています。

「あの頃の時代はよかった」とおじさんのようなことを思っていると(当方、平成生まれです)、出発時刻が来て、尻手駅を出発です。席の1/3くらいが埋まり、思ったより利用客がいることに気づきました。ワンマン列車のため、首都圏の各路線で聞けるアナウンスと違った声の放送。そして、ちょっとうるさいモーター音(E127系が運用についてからは変わったかもしれない)が南武支線の特徴です。

八丁畷駅手前からは川崎方面からの東海道貨物線と合流し並走。この区間では旅客列車よりも貨物列車の本数の方が多く、工業地帯である臨海部の物流を支える路線があることが垣間見られます。ちなみに、尻手駅からの乗客の半分近くが小田栄駅で下車。小田栄は2016年3月に開業した新しい駅ですが、早々に活躍しているようです。そして、あっという間に終点の浜川崎駅へ到着です。浜川崎では鶴見線へ乗り換えます。

南武支線の205系電車
南武支線の205系電車

浜川崎駅は乗り換えの方法が変わっているのが特徴で、南武支線と鶴見線はともにJRの路線ですが、駅舎は路線ごとに分かれているため、一度駅の外へ出る必要が生じます。それぞれの駅舎にはICカード専用の簡易改札機があり、乗り換えの場合は一切ICカードをタッチをしないで乗り換えるのが正しい乗換方法です(とはいえ、この時は間違えてタッチしてしまった人を見ましたが)。また、鶴見線の駅舎の方にはJFEの工場関係者専用の出入口があるのも、少し変わっています。

南武支線の浜川崎駅
南武支線の浜川崎駅
鶴見線の浜川崎駅
鶴見線の浜川崎駅
鶴見線の浜川崎駅の跨線橋内
鶴見線の浜川崎駅の跨線橋内 (JFE専用の出入口がある)

浜川崎駅からは当駅始発の鶴見行きに乗車して終点の鶴見駅まで向かいます。鶴見線には分岐箇所が多くみられるのも特徴。まず、武蔵白石駅を出発直後に交わる大川支線。平日・休日ともに日中は列車が来ないことで有名です。また、浅野駅では海芝浦支線が合流してきます。東芝の敷地内にあることから関係者以外は駅の外に出られない海芝浦駅が有名な路線です。また、いまでは廃止されていますが、安善駅からは旧・浜安善駅へ行く路線である「石油支線」もありました。特徴的な路線名ですが、石油関連企業が多くあったことが由来のようです。このことからも垣間見えるように、鶴見線は途中までは工業地帯を走りますが、平日日中の割には思ったより利用客が多く、終点に到着する頃には十数人程度の立ち客が出るほどの混雑度合となりました。ちなみに、鶴見線も国鉄型の205系が走る貴重な路線です。しかしながら、2023年冬から順次、E131系に置き換えが始まるらしいので、惜別乗車をするのであれば、早めに乗車しておくのがよさそうです。

鶴見線の205系電車
鶴見線の205系電車
鶴見線から見る臨海工業地帯の車窓
鶴見線から見る臨海工業地帯の車窓
鶴見線の鶴見駅
鶴見線の鶴見駅

鶴見駅からは京浜東北線こと、東海道本線に乗り換えます。あらゆる系統が交わるジャンクション駅であるため、おびただしい数の線路が並ぶ鶴見駅を出発すると、東神奈川駅付近の鎌倉車両センター東神奈川派出所や京急の新町検車区など、「鉄分」補給に適した場所を見ながら横浜駅へ到着します。

鶴見駅構内のたくさんの線路(この背後にも数本ある)
鶴見駅構内のたくさんの線路(この背後にも数本ある)

【14:12-18:06】 国際色豊かな街、横須賀を観光

横浜駅へ到着し、ここで神奈川県内の観光を入れていきます。横浜駅で途中下車するものの、今回の観光の舞台は横浜市内ではなく、南隣の横須賀市としました。少しイレギュラーですが、私鉄の京急線に乗車し、汐入駅へ。横須賀へ行くのであれば、最長片道切符で大船駅まで行ってから横須賀線を使う方が進捗的には効果がありますが、翌日以降の旅程の都合上、わざわざ私鉄を用いています。

横浜駅(京急線ホーム)
横浜駅(京急線ホーム)

横浜駅から特急で約30分、汐入駅へ到着です。ここから歩くこと5分、「コースカ・ベイサイド・ストアーズ」へやってきました。名前の通り、ショッピングモールですが、目的は買い物ではありません。実は建物裏手には東京湾と桟橋があり、そこから発着するクルージングツアーに参加しに来ました。その名は「YOKOSUKA軍港めぐり」横須賀は海上自衛隊や米海軍の基地を抱える国内有数の軍港都市ですが、このクルージングツアーは陸地からは目にしにくい艦船を見ることができることが売りです。このツアーのチケットカウンターがあり、ショッピングモール内にあり、発券を済ませたのちに建物裏手の桟橋へ向かいます。

京急線1000形電車
汐入駅
汐入駅
コースカ・ベイサイド・ストアーズ
クルージングツアーの船

クルーズの時間は45分間。イージス艦や潜水艦など、普段ではあまり目にしない艦船を目にすることができました。クルーズ船にはガイドの方が乗船しており、45分間の間、艦船のことや周辺の風景のことについて、初心者でも興味が持てるように解説をしてくれます。特に興味深かったのは米軍のイージス艦で最大規模のものだと約6,000人の乗組員がいるのだとか。そのため、艦内には様々な店舗があり、一つの街が形成されているようです。また、日ごとに入港状況が異なり、この日はちょうどフランスの艦船が20年ぶりに横須賀に入港しており、これはかなり貴重とのことでした。
(クルーズ中の景色は最下段の動画をご覧ください)

イージス艦
フランスからの艦船
フランスからの艦船(超レア)
航空母艦(空母)
航空母艦(空母)
補給艦「ときわ」
補給艦「ときわ」
手前はステルス艦「もがみ」、奥はイージス艦
手前はステルス艦「もがみ」、奥はイージス艦

クルーズ船については定員250名で、1Fは室内、2Fはデッキになっています。やはり2Fのデッキの方が遥かに人気。今回は平日夕方近くの利用で約40名の利用でしたが、土日の場合は混むことが予想されるので、デッキに座りたければ早めに受付をし、席は先着順のため、並んでおくとよいでしょう。出航は日中1時間ごと。天候や利用状況によっては当日の販売を行わないため、ネットで予約しておくのがおすすめです。

クルーズを終え、ある場所に寄りつつ、次の場所へ向かいます。そのある場所とは「ドブ板通り」。汐入駅徒歩すぐのところにあります。日米の文化が融合した商店街で、日本らしいお店もある一方、いかにもアメリカらしいハンバーガーショップやファッションのお店があるなど、異国情緒を感じられるところです。実際、ドブ板通りを含め、横須賀の街はアメリカ人と思われる外国の方が多く歩いている姿が目にでき、それはアメリカに来たものと錯覚するほど。ちなみに、「ドブ板」というのはかつて、通りの真ん中を流れていたドブ川に、海軍工廠からもらった板を使って蓋をしたことに由来するそうです。今回は商店街を通り抜けるだけとはなりましたが、それでも十分楽しめました。

ドブ板通り
ドブ板通り

ドブ板通りを通り抜けつつ向かったのは三笠公園内にある「記念艦みかさ」。横須賀中央駅から徒歩15分、汐入駅から徒歩20分のところにあります。「三笠」とは日露戦争における日本海海戦にて、ロシア艦隊と戦い、勝利を収めた艦船で、その際は東郷平八郎が指令官として艦隊を率いていました。現在は世界三大記念艦のうちの一つとなっており、その艦体が一部を除き公開されています。

記念艦みかさ
記念艦みかさ

こちらでは船内に設けられた数々の砲台や操縦室を見たり、無線通信の体験ができます。ところどころ当時の様子を人形を使って再現しており、砲撃を行う砲員は外部に飛び出す形で設置された砲台の周りを囲んだ空間である砲室にいますが、寝食もこの砲室で行い、睡眠時はハンモックを使っていたようです。きつそうには思えますが、ハンモックには砲撃を受けた際、砲弾の破片から身を守るためという合理的な理由があったようです。当たり前ながら、砲弾を受けた時のダメージは大きいもので、被弾を受けた鉄板で作った灯籠が展示されており、その威力を生々しく伝えます。

砲台
砲台
操縦室
砲室
砲室
被弾鉄板雪見灯籠
被弾鉄板雪見灯籠

また、船内には日露戦争に関する資料があり、特に見ておきたいのはVRによる海戦体験。当時の海戦の様子が再現されており、VRのツールを通して、360°の方向で、海戦の様子を立体的に見ることができます。自分の機器の付け方が甘かったのか、少し音声が聞こえにくかったですが、百聞は一見にしかずで、資料だけでは伝わらない部分も含めて体感できたので貴重な機会だったと思います。

資料館内にあるVR体験コーナー
資料館内にあるVR体験コーナー

それでは汐入駅の隣駅である横須賀中央から京急線に乗車します。本来の予定であれば、さらに市内の別のスポットを巡る予定でしたが、いままでの旅の疲れが出てきてしまったため、そのまま移動を中断した横浜駅へ戻ることにしました(よくよく考えれば12日ぶっ通しで旅をしている)。

横須賀中央駅
横須賀中央駅

【18:23発/18:28着】 あともう少し、根岸線で関内駅まで移動

それでは予定を早めて横浜駅へ戻ってきました。宿泊先の関係で、少しだけ移動をしていきます。ここからホテルの最寄駅、関内駅まで根岸線で移動します。最長片道切符のルート内に泊まれるのは3日ぶりのような。

この時の横浜駅は帰宅ラッシュで、乗り込んだ根岸線もなかなかに混雑。少しの間の辛抱という思いで、疲れた体に鞭を打ち、なんとか本日の最終目的地、関内駅へ無事到着しました。

京浜東北・根岸線系統のE233系電車
京浜東北・根岸線系統のE233系電車
関内駅

【19:45-20:15】 横浜中華街で本格麻婆豆腐を喰らう

ホテルへのチェックインなどを済ませ、夕食へと出かけます。最初は家系ラーメンを食べるつもりでいましたが、思った以上に横浜中華街が近いことを知り、中華を食べることにしました。今回のテーマは四川料理として、選んだお店は「景徳鎮」(新館)さん。2階建てで、上階で宴会利用があった以外は平日の夜だったからか、店内は空いていました。

横浜中華街(地久門)
横浜中華街(地久門)
景徳鎮新館
景徳鎮新館

このお店の名物は激辛麻婆豆腐。メニューを見て、これを頼むことを秒で決めました。合わせて、四川風焼餃子と白飯も注文。そして、中華といえば紹興酒。疲れていてもお酒のチョイスには余念がありません。

まずは激辛麻婆豆腐が到着。量は一皿2人前。見た目からもう辛い。赤い油が浮き、山椒も多く入っていることが伺えます。覚悟していざ実食。想像したほどではなく、辛い物好きにとってはちょうどよい辛さ。とはいえ、日本の飲食店では恐らく辛い方の部類に入るかと思います。唐辛子的な辛さというよりは山椒の痺れる辛さがよく効いている本格派です。2人前ありましたが、白飯がその辛さをマイルドにしてくれて順調に平らげました。そして、紹興酒の酸味と苦味とマッチし、麻婆豆腐の味にさらに奥行きを加えてくれました。四川焼餃子が遅れて到着。こちらは皮がほのかに赤みがかっており辛いのが特徴。麻婆豆腐に続けて、これでもかと刺激を加え続けます。餃子は6個ですが、一つ一つがやや大きめ。全体的にちょっと食べ過ぎましたが、美味しかったです。

紹興酒
激辛麻婆豆腐
激辛麻婆豆腐
四川風焼餃子
四川風焼餃子

それでは満腹になったところで、本日の旅程は終了です。
お疲れ様でした。

【懺悔: 知らずにルール違反していたことが判明】実際の予定と編集後記

まずは改めて旅中に施した変更点を反映した当時のスケジュールをご覧いただきます。そのうえで、こちらのこの旅に関する概要を記したページをご覧頂くとあることにお気づきになるかもしれません。

【旅程: 最長片道切符の旅23日目(実際の予定)】
■ 高崎駅(7:54発)
↓ 八高線 普通
■ 高麗川駅 (9:34着/10:08発)
↓ 八高線 普通
■ 拝島駅 (10:34着/10:36発)
↓ 青梅線 快速
■ 立川駅 (10:48着/10:53発)
↓ 南武線 快速
■ 武蔵小杉駅 (11:25着/11:35発)
↓ 東海道本線(支線)(横須賀線) 快速
■ 品川駅 (11:44着)
・ 昼食
■ 品川駅 (12:25発)
↓ 東海道本線 普通
■ 川崎駅 (12:35着/12:48発)
↓ 南武線 各停
■ 尻手駅 (12:50着/13:13発)
↓ 南武線(支線) 普通
■ 浜川崎駅 (13:20着/13:34発)
↓ 鶴見線 普通
■ 鶴見駅 (13:47着/13:54発)
↓ 東海道本線(京浜東北線) 各停
■ 横浜駅 (14:04着)
■ 横須賀観光
 ● 横浜駅 (14:12発)
 ↓ 京急本線 特急
 ● 汐入駅 (14:38着)
  ・ YOKOSUKA軍港めぐり
  ・ どぶ坂通り
  ・ 記念艦三笠
 ● 横須賀中央駅 (17:32発)
 ↓ 京急本線 普通
 ● 横浜駅 (18:06着)
■ 横浜駅 (18:23発)
↓ 根岸線 各停
■ 関内駅 (18:28着)

これ、マイルールに違反する旅程だったのです。具体的には「最長片道切符ルートの移動は6:00-18:00に限る (移動中に18:00を過ぎる場合はその時点で乗車している列車の終点まで有効)」というルールに抵触するもので、横浜駅から乗車した18:23発の列車での関内駅まで移動が実際はルール上、無効であったということです。本来であれば、横浜駅を18時より前に出発する列車に乗車するか、翌日の移動可能時間帯(6-18時)に改めて該当の区間を乗車していればそれでよかったものの、これに気づいたのが最下段の動画編集中(一連の旅を終えた後)に気づいてしまったため、結論、この無効な移動をカバーできていないということです(上記においては「関内駅に無事到着」と書いたものの、実は「無事」ではなかった)。

この旅の根幹にかかわる重大な違反であると認識しており、本来であれば、企画打ち切りとするのが本来のところです。しかし、肝入り企画ということもあり、今回はそのまま旅の企画の公開をこれまで通り進めさせていただきたく考えています。その代わりに、罰ゲームとして、神奈川県内を舞台にした何かきつい企画を行うことを検討しています(動画限定;詳細は未定)。申し訳ありませんが、ぜひご勘弁いただけると幸いです。

【YouTube】