【最長片道切符の旅#27】特急南紀号で一気に行けない名古屋から紀伊勝浦への旅

最長片道切符の旅27日目。本日は2023年4月26日(水)。愛知県の名古屋駅から旅をスタートしていきます。
(最長片道切符の旅の概要はこちらからご覧ください)

【旅程: 最長片道切符の旅27日目(定刻ベース)】
■ 名古屋観光
 ・ 四間道
 ・ 名古屋城
 ● 名古屋城駅
 ↓ 名古屋市営地下鉄名城線(左回り)
 ● 久屋大通駅
 ↓ 名古屋市営地下鉄桜通線
 ● 名古屋駅
 ・ 昼食
■ 名古屋駅 (12:06発)
↓ 関西本線 快速
■ 亀山駅 (13:09着/13:16発)
↓ 紀勢本線 普通
■ 津駅 (13:34着/14:00発)
↓ 紀勢本線 特急南紀5号
■ 紀伊勝浦駅 (16:43着)

名古屋駅から紀伊勝浦駅へ行く場合、本来であれば特急南紀号で乗り換えなしで行けるところですが、「ある理由」により、少なくとも名古屋駅から特急南紀号を使うことはできないのです。その理由については後ほど…

【8:33-12:06】 大雨の名古屋観光

本日の移動を始める前に、都道府県1箇所ずつの観光をするルールを満たすために、午前中は名古屋で愛知県の観光をしていきます。街歩きをするつもりでいたものの、今日はあいにくの雨。しかも、割としっかり降っています。小康状態になってくれるといいのですが。

名古屋駅
名古屋駅桜通口

名古屋駅からは駅正面の道、桜通を歩こうと思ったところ、地下道を発見。この地下道は名古屋市営地下鉄の隣駅、国際センターまでつながっている様子。ちょうどこの方向に歩きたかったため、この「オアシス」に逃げ込むことに(逆に水はないものの、ある意味オアシス)。国際センター駅で地下道は終わるため、そこからは地上に上がり、雨の中を歩きます。名古屋駅から歩くこと15分、桜通から少し入ったところにある「四間道」(しけみち)へ到着です。

四間道は江戸時代の商人が暮らした当時の街並みが残る地区です。名古屋城は日本人であれば誰もが知るスポットですが、もともとは名古屋城に相当する城は名古屋から北西に約7km離れた清須市に存在していました。名古屋城の築城が始まったのは1610年のこと。このタイミングで街全体が清洲から名古屋へ移されてきたのです。四間道を挟んで桜通を背に左側には町家、東側には土蔵が広がっています。いまや大都市と化した名古屋ですが、清洲からの街の機能が移ってなければいまの名古屋はなかったかもしれませんね。

四間道
四間道
四間道の土蔵
四間道の家並み
四間道の家並み

また、四間道の「四間」とは通りの幅のこと。現在の単位に置き換えると約7mです。これは当時としては広い道幅で、1700年にこの周辺で大火が起こったことをきっかけに、防火を目的として四間の道を敷いたことから、「四間道」と名付けられました。1945年の名古屋空襲やその後の都市化で、名古屋近辺の伝統的な街並みが姿を消していった中、四間道はいまも当時の面影を残す貴重なスポットとなっており、古民家を利用したカフェやレストランなどが点在し、街歩きの格好の場所となっています。

次に向かったのが、「名古屋城」。あまりにもベタなスポットではありますが、実は一度も行ったことがなかったもので…。四間道の近くにある雰囲気の良い「円頓寺商店街」に寄りつつ歩くこと15分、名古屋城の正門に到着。名古屋城は徳川家康によって築城が決定され、1617年に完成。初代城主は家康の第九男である義直。その後、義直を含め、尾張徳川家17代に渡って守られてきた城郭です。

円頓寺商店街①
円頓寺商店街①
円頓寺商店街②
円頓寺商店街②

全然雨が止まないどころか、雨脚が強まっている中、見学へ。正門は藩主など格式高い人しかくぐれなかった門。そのこともあり、立派に作られています。さらに、表二之門をくぐり本丸へ。本丸へ入ったところには本丸御殿があります。ここは尾張藩主の住居や藩の政庁として1615年に作られました。一番目を惹くのが障壁画。来客を迎える部屋には金ピカの背景に様々な題材で描かれた絵が飾られています。素人としては絵そのものよりは金ピカな背景に目がいってしまいます。しかし、あまり目が向かない天井には部屋によって違う格子や文様が使われていたり、金箔で装飾されているところもあります。これだけでも十分すごいですが、極め付けは上洛殿にある部屋の境にある彫刻。そもそも、上洛殿は徳川家光が京都に向かう途中、名古屋城に宿泊するときに増築されたところ。住むのならまだしも、宿泊をきっかけで作ってしまうのがすごいところです。どれだけ家光が力を持っていたかということがわかります。

名古屋城の正門
名古屋城の正門
表二之門
表二之門
本丸御殿外観
本丸御殿外観
本丸御殿の内部①
本丸御殿の内部①
本丸御殿の内部②
本丸御殿の内部②
本丸御殿の内部③
本丸御殿の内部③
本丸御殿の内部④
本丸御殿の内部④

本丸御殿を出て少し行ったところには天守閣があります。残念ながら耐震性が低く、中には入れません。そのため、外観のみになりますが、やはり有名なシャチホコは見ものです。南北方向にそれぞれ雌雄一対のシャチホコがあり、高さは2.6m、重さは1.2tとこれ単体でも大した装飾物となっています。ちなみに、天守閣の内装を見たい方は名古屋城のHPで公開されているようです。

名古屋城の天守閣
名古屋城の天守閣
天守閣のシャチホコ
天守閣のシャチホコ

最後に、「西の丸御蔵城宝館」へ。ここは名古屋城の概要を知ったり、所蔵品が見られる場所です。本当は最初に訪れるべきだったのかもしれません。館内には色々と所蔵品がありますが、意外だったのは銅のシャチホコがあったこと。シャチホコといえば金色のイメージがありますが、正門には銅のシャチホコが復元されており、それ以前のシャチホコがここに展示されています。このシャチホコは正門が焼失した中、破損はしたものの原型を留めたものです。

一通り、城宝館を見たところで、名古屋駅へ戻ります。この頃には完全にザーザーぶりの雨に。ここから名古屋駅に直接戻るには徒歩では遠いため、名古屋城駅から地下鉄で帰ることに。しかし、駅から遠い正門の方から出てしまったため、折り畳み傘をさしていたにもかかわらず、駅に着く頃にはすっかりびしょ濡れに。

名古屋市営地下鉄名城線の列車
名古屋市営地下鉄名城線の列車

地下鉄を乗り継いで名古屋駅へ到着。出発前に昼食を済ませることに。名古屋駅直結のエスカ地下街にある「みそかつ双葉」さんにて味噌カツ定食を頂きます。メインの味噌カツは名古屋メシらしく、病みつきになる濃さとコクがあります。味噌カツには味噌ダレがふんだんにかけられていて、それをキャベツの千切りやご飯に絡めて食べるのが最高です。定食には一口サイズのそばが付いており、よい箸休めになるのがありがたかったです。

名古屋市営地下鉄桜通線の名古屋駅
名古屋市営地下鉄桜通線の名古屋駅
みそかつ双葉の外観
みそかつ双葉の外観
みそかつ定食
みそかつ定食

【12:06発/13:38着】わざわざ亀山駅まで遠回りして津駅へ

腹ごしらえが終わったところで移動を始めていきます。先述の通り、本日の移動は紀伊勝浦駅まで。冒頭の通り、通常であれば特急南紀号を名古屋駅から乗り通せばよいところ、この旅では亀山駅を通らないといけません。そのため、最初に乗車するのは関西本線を走る快速 亀山行きです。大都市の名古屋であるのに、乗り入れてくる車両はたったの2両編成。折り返し前は名古屋行きとして入線してきたこの車両からは多くの乗客が吐き出されてきます。

名古屋駅ホーム
名古屋駅ホーム
折り返しの快速 亀山行き
折り返しの快速 亀山行き

この列車が亀山行きとして名古屋駅を出発する時点でも、ほとんどの席が埋まっており、立ち客もちらほら。関西本線は三重県の方面へ進みますが、ちょうど同じ方向には近鉄線という”宿敵”が線路を設けており、経由地もほぼほぼ関西本線と重複します。この両者を比べると、利用者のシェアは近鉄が圧勝となっており、その差の一要因としては運転本数があります。特急を除いても、日中では関西本線(JR)が1時間に4本、近鉄は1時間に6本(四日市以遠へ行く便のみカウント)あるうえ、特急列車については、関西本線を走る特急南紀号が1日4往復のみ、近鉄に関しては1時間に2本と利便性に大きな差があります。また、関西本線(名古屋・亀山駅間に限る)のほとんどの区間は単線であるのに対し、近鉄線は複線であるといった設備面や両数などを見ても(近鉄の急行列車は6両編成が多い)、JRは既に負けを認めて、近鉄にその座を譲っているように見えます。

さて、車窓ですが、八田駅まで車窓右手、弥富駅からも車窓左手にライバルの近鉄線の線路が並行します。また、弥富駅を過ぎたあたりから特に車窓が面白くなり始めます。弥富駅から桑名駅にかけては大きな川を3つ渡り、弥富・長島駅間では木曽川、長島・桑名駅間では長良川と揖斐川を連続的に渡っていきます。また、この辺のタイミングで県境を越え、三重県へ入っていきます。

木曽川
木曽川
長良川と揖斐川
この中洲を境に左が長良川、右が揖斐川

桑名駅へ到着すると、右手には近鉄線と養老鉄道線、左手には三岐鉄道北勢線の線路が並びます。桑名駅を出発すると、近鉄線と三岐鉄道北勢線の線路が少しの間並行しますが、この並走する3路線、すべて軌間(レールの幅)が異なります。近鉄線は標準軌(1435mm)、関西本線は狭軌(1067mm)、北勢線はさらに狭いナローゲージ(762mm)が採用されています。左右か前面展望を見ながら軌間の比較をしてみると面白いかと思います。

三岐鉄道北勢線の西桑名駅
三岐鉄道北勢線の西桑名駅

そして、四日市駅が近づくと車窓左手には工業地帯が見え始めます。四日市市は三重県で最大の人口を誇る都市(人口30.2万人; 2023.11現在)ですが、車窓はあまりそれを感じさせない雰囲気です。というのも、四日市市の中心はJRの四日市駅から約1.2km離れているからです。その中心地を陣取るのはあの宿敵である近鉄線(※主は近鉄のアンチではありません)。その結果、それぞれの四日市駅の利用者は例年約10倍の差があります。当然、近鉄線の圧勝です。しかし、その一方で、四日市駅は臨海部の工業地帯に近く、JR四日市駅の旅客駅には隣接して、貨物ターミナルや貨物の分岐線も出ています。実際、周辺を通りがかった際は運行中の貨物列車を同時に2本見ることができ、それだけ貨物需要があることがわかります。また、JR四日市駅には第三セクターの伊勢鉄道線の列車が乗り入れており、ホームを供用しています。

四日市駅付近の車窓
四日市駅付近の車窓

河原田駅手前からは伊勢鉄道線が分岐していきます。他社線ではあるものの、JRの快速みえ号や特急南紀号は伊勢鉄道線の線路を走っていきます。というのも、伊勢鉄道線は鈴鹿駅を経由し、津駅までを短絡する役割があるからです。一方で、JR線のみで津方面へ行こうとすると、亀山駅まで遠回りする必要があります。しかし、今回は最長片道切符の旅で、JRの旅客規則に則った切符を使っている以上、他社線である伊勢鉄道線を使うことはできないのです。まあ、このパターンはレアケースだとしても、青春18きっぷなど、JR線のみの切符でも同様のことがいえ、伊勢鉄道線を通過するだけの場合でも、別途運賃が必要となります。伊勢鉄道線はJRの区間に挟まれる形で存在するため、特に非鉄の方にとってはややこしい区間となり、人によっては「正しい切符を持っているつもりなのに、突然追加運賃を請求された!」といった感じで、その”罠”にはまる方もいらっしゃるのかもしれません。ちなみに、これもJRが近鉄線にシェアを譲る一つの要因となっており、名古屋・津駅間で比較しても、近鉄線の運賃の方が安くなっています(特急列車を除く)。長くなりましたが、今回名古屋駅から特急南紀号を使わなかった理由がまさにこれなのです。というわけで、この後もわざわざ遠回りして、亀山駅へ進んでいきます。

河原田駅手前の伊勢鉄道線の高架
河原田駅手前の伊勢鉄道線の高架

その後は田園風景の中を通りしばらくすると、終点の亀山へ到着します。実は途中駅で急病人救護があった関係で、この列車は定刻より11分遅れて運行されています。亀山駅での接続時間は7分。到着前にして、既に次の列車の出発時刻は過ぎてしまっています。恐らく大丈夫だとは思いながらも、こういうときは何だかそわそわしてしまいます。

しかし、そんな心配は杞憂で、接続列車が待っていてくれたため、無事に乗り換えが完了。鳥羽行きの普通列車(参宮線直通)に乗車して、次は津駅を目指します。この区間からは紀勢本線に入っていきます。紀勢本線は紀伊半島の海岸線をひたすら辿り、和歌山の中心部まで至る路線。なかなかの長旅になりそうです。

亀山駅①
亀山駅。次に乗る列車がまだ待っていた。
亀山駅②
無事に亀山駅を出発

亀山駅から田園風景を通り、津の市街地へ進入。一度分かれた伊勢鉄道線や伊勢鉄道線に概ね並行する近鉄線と再度合流して津駅へ到着します。先ほど乗車していた関西本線の遅れの影響で、津駅に4分遅れての到着となりました。

キハ25系気動車
キハ25系気動車(津駅)

【14:05発/16:43着】 特急南紀号で紀伊勝浦駅へ

津駅からはようやく、特急南紀号を使えるようになります。というわけで、紀伊勝浦行きの特急南紀号に乗り換えて終点の紀伊勝浦駅まで行きます。乗換時間は約20分。しばらく、ホームで待ちぼうけとなります。JR線のホームの隣には近鉄線のホームが隣接しており、JR以上に高密度で来る近鉄線の行き交う列車を見ながら時間をつぶします。それにしても、JR東海の画一的な車両に比べて、近鉄線の車両はデザインが豊富だなと。あと、この駅、JR東海の駅名標に書いてある「つ」の一文字がシュールすぎて何度も見ていると、「つ」の文字がゲシュタルト崩壊してきます。

津駅
津駅
近鉄の津駅
近鉄の津駅が隣接

原因不明ですが、5分遅れて特急南紀号がようやく到着。津駅を出発していきます。いつものごとく、自由席を利用。左右合わせて2×2のシートで2席連続で空いているのはおよそ5箇所程度。何とか席が確保できました。

特急南紀号(キハ85系気動車)
特急南紀号(キハ85系気動車)

津駅を出ると言わずと知れた松阪牛の名産地、松阪駅を通ります。松阪駅で先ほど乗車していた普通列車の鳥羽行きに接続。松阪駅では松阪牛を使った駅弁があり、乗換時間のうちに(夕食用として)駅弁を買ってもよかったなと少し後悔。おまけに、特急料金も少し安くなるというメリットもあったなと。しかし、後悔先に立たず。そのまま松阪駅をスルーして多気駅へと至ります。多気駅を出発すると参宮線が分岐していき、紀勢本線の単独区間に入ります。紀勢本線は海が見えるイメージが強いですが、途中の紀伊長島駅までは海は見えず、山の風景となります。三重県は伊勢茶の産地ということもあり、時折景色には茶畑が映ります。また、途中の栃原駅付近からはこの先長い区間に渡り、有名な熊野古道の伊勢路が並行していきます。伊勢路は伊勢神宮を起点に、熊野信仰の中枢となる熊野三山に至る参道で、熊野古道の一つとされています。

松阪駅
松阪駅。先ほど乗車した列車に接続
参宮線との分岐点
参宮線との分岐点(多気駅出発後)
茶畑
車窓に映る茶畑

紀伊長島駅を過ぎると線路は一時的に海に近づき、熊野灘をよく見ることができます。この後は海岸線の近くを走るものの、山がちな区間が多く、トンネルも多いため、ゆっくり写真を撮るほど継続的に海が見えることは殆どありません。尾鷲駅を通り、熊野市駅を過ぎると、周囲の地形もなだらかになり、少しずつ海が見えやすくなってきます。新宮駅到着前には川幅の広い熊野川の河口部を通り、同時に和歌山県へ入ります。ちなみに、新宮駅を最寄りとし、伊勢路が目的地の一つとする熊野速玉大社がここにあります。

梅ケ谷・紀伊長島駅間
梅ケ谷・紀伊長島駅間
紀伊長島・三野瀬駅間
紀伊長島・三野瀬駅間
尾鷲駅
尾鷲駅
熊野川(鵜殿・新宮駅間)
熊野川(鵜殿・新宮駅間)

新宮駅では管轄がJR東海からJR西日本に代わり、西へ来たことを実感させられます。そして、新宮駅を出発すると、熊野灘の海岸の目の前を突っ切る形で海をしばらく眺められる車窓スポットを通ります。左側に砂浜と海が比較的長く直線的に続き、撮影にも一番適したポイントだと思います。ここまで来ると本日の旅もまもなく終盤、しばらく乗車していると終点の紀伊勝浦駅へ到着します。

新宮駅
新宮駅
熊野灘の車窓(新宮・三輪崎駅間)
熊野灘の車窓(新宮・三輪崎駅間)

さて、本日乗車してきた特急南紀号の車両はキハ85系気動車。当時は当たり前のように走っていた列車ですが、この日から数ヶ月して新型車両のHC85系に置き換わることになるとは一切知らずの乗車となり、後から振り返ると、少しもったいなかったなと(色々と知ったかぶりで解説しているものの、東海地方は一番知識の浅いエリアだったり)。

キハ85系気動車
キハ85系気動車(紀伊勝浦駅)
紀伊勝浦駅
紀伊勝浦駅

■ ピンチからの棚ぼた!オーシャンビューの旅館に宿泊

紀伊勝浦駅へ到着し、まずはホテルへ向かいます。普段のホテルはビジネスホテルタイプの個室タイプで極力安いところにしていますが、本日は訳あっていつもよりも豪華なホテルとなりました。その理由は本日の早朝に発覚したある事件にさかのぼります。

本日の早朝、この先の旅程の計画立てが遅れており、切羽詰まった状態で旅程立てを急いでいた最中、この先のホテルの予約を取ろうとじゃらんを開いたところ、本日泊まる紀伊勝浦の宿(本日の宿とは別の宿)の予約を誤って翌日の日付で予約していることが偶然発覚。急遽その予約をキャンセルし(その宿の方、本当にすみません…)、当日予約にて予約の取り直しを行ったのです。その結果、たまたま空いているホテルで一番安かった、「サンライズ勝浦」さん(駅から徒歩10分)という宿に宿泊することとなりました。

サンライズ勝浦 外観
サンライズ勝浦 外観

事前に写真を見ていて豪華そうだなとは思っていましたが、実際に訪問してみると、本当に豪華でした(いつも泊まるような場所に比べて)。まず、広々としたロビー、そして、屋外にはテラスも。今回宿泊した部屋は10畳の和室で、旅館によくある広縁もついています(部屋の奥にある障子で区切られた窓際のスペース)。それはもう一人で泊まるにはもったいないほど。しかも、部屋からの景色はオーシャンビューで夕暮れはオレンジに輝く海がきれいでした。雰囲気だけでなく、wi-fiの設備やコンセントの口数が多いなど、実用性の面でも使いやすいホテルでした。また、大浴場付きで(一部の部屋を除き、個室にシャワーはない)、大浴場からも海が望める贅沢な時間を過ごせるホテルです。

10畳の和室
10畳の和室
部屋からのオーシャンビュー
部屋からのオーシャンビュー

今回、当日予約でお値段は素泊まりで破格の7,500円(税込)。HPを調べる限り、同じタイプの部屋で定価は1名利用で12,000円(税込)らしいので、これはまさに棚ボタ。チャンスがあれば、また泊まりに行きたいと思うホテルでした。

【19:10-20:50】 地元の方と盛り上がり泥酔

それでは日が暮れしばらくしたところで夕食へ。魚介料理が美味しいお店を選ぼうと、今回は駅から徒歩3分の「いちりん」さんへ立ち寄りました。

いちりん 外観
いちりん 外観

お店に入ると、平日ながらも席はある程度埋まっている様子で、「キャラの濃い人たちの間でよければ」とカウンターの角の隙間にある席に通してもらいました。自分の席を挟むように恐らくは地元の親戚同士4名のグループが2名2名に着席されていて、50-60代くらいのの女性2名、残りが40代くらいの男女(恐らく50-60代女性のうち1人の娘の夫婦)と思われる方が。その2名2名の間に自分が割って入る形に。「割って入ってしまってすみません」とご挨拶。この方々はこのお店の常連さんらしく、嫌な顔ひとつすることもなく、温かく迎え入れて頂きました。

そのグループの方は典型的な関西ノリの方々、会話のテンポがとにかく速い。その方々と交流させていただく中で、勝浦や周辺のおすすめのスポットやお酒などを教えて頂きました。今回は行けなかったですが、そのうちのお一方が熊野川の川下りに関わっているらしく、ぜひ今度来てみてとご案内頂きました。そして、地酒に関しては「熊野三山」「太平洋」「那智の滝」を教えて頂きました。

那智の滝
那智の滝

久々に会話らしい会話をして楽しくなり(8日目の弘前以来)、教えて頂いたこの3銘柄のお酒をその場で全部開けてしまう始末(多分4-5合程度)…。案の定、酔っ払ってしまい、詳細な味は覚えてませんでしたが、全て美味しかったことは確か。食べ物に関しては少なくとも、マグロの刺身クジラのベーコンを頂きました(あとは覚えていない…)。こちらも詳細な味は忘れてしまいましたが、おいしかったことは覚えています。「ここ(勝浦)の食べ物は何でも美味しい」と4人グループの方は口を揃えて仰っていましたが、きっとその通りでしょう。

マグロの刺身
マグロの刺身
鯨のベーコン
鯨のベーコン

食事のみならず、交流もでき満足してお店を後に。帰り道にご飯ものを食べていないことに気づき、ファミマでおにぎりを買ってホテルに戻りました。そして、その後の記憶はなく、気づいたら一日を終えている格好となりました。締まらない感じになりましたが、本日はここまで。お疲れ様でした。

【YouTube】