【最長片道切符の旅#0】最長片道切符の旅に行ってきます【移動距離11,000km】

「あー、帰りたくないなー」。

連休などで旅に出たとき、旅行好きの人であれば一度はこのように思ったことがあるのではないでしょうか。
「終わりなき旅」とまではいかなくとも、「終わりが見えない旅」と聞いたらどう思うでしょうか。
きっとこの域まで行くと少なくとも不安が混じるかもしれません。

今回、このような旅をしてきます。それが「最長片道切符」の旅。鉄道ファンの方であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは大まかに以下の条件を満たす範囲で最長距離の切符の発行してそのルートに従って旅をすることです。

【切符の条件】
・一度通った区間は引き返さない(=一筆書きのルート)
・環状線一周を超えない

この条件での最長距離の切符に従って旅をすると移動距離は約11,000kmにも及びます。これは東京からワシントンまでの直線距離と同じです。
そして、切符の有効期間は56日間。普通の切符ではまずあり得ない日数です。最長距離になるように設定した切符の出発地は北海道の稚内、そして目的地は長崎県の新大村です。つまり、稚内から新大村の約11,000kmを最大限に遠回りしながら56日以内で移動していくことになります

稚内駅と新大村駅の位置
出発地の稚内駅と目的地の新大村駅の位置
最長片道切符の券面
最長片道切符の券面

その果てしなさは以下に示すルートをご覧いただければお分かりいただけることかと思います。

【最長片道切符のルート(経由地と経由路線)】
稚内/宗谷本線/新旭川/石北本線/網走/釧網本線/東釧路/根室本線/富良野/富良野線/旭川/函館本線/岩見沢/室蘭本線/沼ノ端/千歳線/白石/函館本線(砂原支線経由)/新函館北斗/北海道新幹線/新青森/東北新幹線/盛岡/いわて銀河鉄道線/好摩/花輪線/大館/奥羽本線/川部/五能線/東能代/奥羽本線/秋田/羽越本線/坂町/米坂線/米沢/奥羽本線/横手/北上線/北上/東北本線(東北新幹線)/一ノ関/東北新幹線/古川/陸羽東線/小牛田/石巻線/石巻/仙石線/仙台/東北新幹線/福島/東北本線/岩沼/常磐線/いわき/磐越東線/郡山/磐越西線/新津/信越本線/長岡/上越新幹線/新潟/越後線/柏崎/信越本線/宮内/上越線/越後川口/飯山線/飯山/北陸新幹線/糸魚川/大糸線/松本/篠ノ井線/篠ノ井/信越本線/長野/北陸新幹線/高崎/上越新幹線/越後湯沢/上越線/新前橋/両毛線/小山/東北本線(東北新幹線・東北本線)/安積永盛/水郡線/水戸/常磐線/新松戸/武蔵野線/南浦和/東北本線/赤羽/赤羽線/池袋/山手線/田端/東北本線/秋葉原/総武本線/錦糸町/総武本線/佐倉/成田線/松岸/総武本線/成東/東金線/大網/外房線/安房鴨川/内房線/蘇我/京葉線/東京/中央本線/西国分寺/武蔵野線/武蔵浦和/東北本線(埼京線)/大宮/高崎線(上越新幹線・高崎線)/倉賀野/八高線/拝島/青梅線/立川/南武線/武蔵小杉/東海道本線/品川/東海道本線/川崎/南武線/尻手/南部支線/浜川崎/鶴見線/鶴見/東海道本線/横浜/根岸線/大船/東海道本線/国府津/御殿場線/沼津/東海道本線/富士/身延線/甲府/中央本線/八王子/横浜線/新横浜/東海道新幹線/豊橋/飯田線/辰野/中央本線(辰野支線)/岡谷/中央本線/塩尻/中央本線/名古屋/関西本線/亀山/紀勢本線/和歌山/和歌山線/高田/桜井線/奈良/関西本線/天王寺/大阪環状線(西九条経由)/京橋/片町線/木津/関西本線/柘植/草津線/草津/東海道本線/山科/湖西線/近江塩津/北陸本線/米原/東海道本線/岐阜/高山本線/富山/北陸新幹線/金沢/北陸本線/敦賀/小浜線/東舞鶴/舞鶴線/綾部/山陰本線/京都/東海道本線(東海道新幹線)/新大阪/山陽新幹線/西明石/山陽本線/神戸/東海道本線/尼崎/福知山線/福知山/山陰本線/鳥取/因美線/東津山/姫新線/姫路/山陽本線(山陽新幹線)/岡山/津山線/津山/姫新線/新見/伯備線/倉敷/山陽本線(山陽本線・山陽新幹線)/三原/呉線/海田市/山陽本線/広島/芸備線/備中神代/伯備線/伯耆大山/山陰本線/益田/山口線/新山口/山陽本線/宇部/宇部線/居能/小野田線/小野田/山陽本線/厚狭/美祢線/長門市/山陰本線/幡生/山陽本線/門司/鹿児島本線/西小倉/日豊本線/都城/吉都線/吉松/肥薩線/隼人/日豊本線/鹿児島/鹿児島本線(鹿児島本線・九州新幹線)/川内/九州新幹線/久留米/久大本線/夜明/日田彦山線/田川後藤寺/後藤寺線/新飯塚/筑豊本線/折尾/鹿児島本線/吉塚/篠栗線/桂川/筑豊本線/原田/鹿児島本線/博多/九州新幹線/新鳥栖/長崎本線/諫早/大村線/新大村/西九州新幹線/武雄温泉/佐世保線/早岐/大村線/新大村

日本縦断、つまり日本を貫くための経由地と経由路線を並べただけで、恐らくマッハで飛ぶ銃弾を貫けないほどの文字壁ができることにお気づき頂けると思います。

最長片道切符のルートが書かれた別紙
最長片道切符のルートが書かれた別紙


とはいえ、実は見た目とは裏腹にその過程の苦楽はともかく、移動するだけであれば、比較的予定も組みやすいですし、よほどのことがなければ簡単に達成ができてしまうのです。というのも、単純な割り算で1日200kmずつ移動すれば十分に達成できるからです。
それでは旅としてスパイスっ気がないですし、何よりもつまらないです。そこで、旅のし応えと達成するための計画力が求められるように、下記のように3つのルールを設定していきます

【最長片道切符の旅のルール】
①最長片道切符のルートの移動は定刻ベースで6時から18時の間とする。
 但し、列車乗車中に18時を越える場合は乗車中の列車の終点まで有効とする。
 (列車遅延時や緊急時を除く)。
②都府県につき最低一箇所は途中下車をして観光や散策をする。
 (宿泊や飲食目的のみの途中下車はNG。ただし、温泉やコンセプトカフェなど、アクティビティを伴う場合は可)。
 北海道については(総合)振興局ごとに最低一箇所は途中下車をして観光や散策をする。
③一日1回はその(購入先の)都道府県の名物を飲食する。

自分自身、これまで47都道府県全てに行き、色々な旅をしてきました。その経験を結集させてこの究極、かつ、最大規模の旅のゴールを達成していきたいと思います。

ちなみに、冒頭でこの旅のことを「終わりが見えない旅」と表現していますが、それは予め定められたルートの果てしない距離・切符の有効期間ということだけに限りません。
実は時間が足らず、旅の出発日時点ですべて計画が立て終わっていないのです。それどころか、最初の7日間しか計画が立てられていません
つまり文字通り、計画上においても終わりまでの道筋が見えない旅ということに相成ってしまいました。旅行をしながら先の計画を立てていくということが求められる今回の旅(自業自得)。果たしてどうなるのでしょうか。

次回以降、その旅の様子を旅程の日ごとに動画、ならびにブログにて発信をしていきます。興味を持っていただけたらぜひご視聴、ならびに閲覧を頂けると嬉しいです。それでは「終わりが見えない旅」、どうぞご期待下さい。

【YouTube】予告編